龍馬君の部屋パート38

 龍馬の視線の先には、近所の柴犬の女の子の友達「アイちゃん」が吠えているのです。アイちゃんは結構きつくて、決して龍馬を寄せ付けようとはしませんし、普段龍馬も近づこうとはしないのですが、今朝はアイちゃんが何かを訴えていたのでしょう。アイちゃんは病気で手術を受けたばかりです。龍馬はそんなアイちゃんを心配しているのかも知れません。(2013年3月20日・春分の日・朝撮影)

 龍馬は上手に枕を使います。ベッドの上で寝るときは僕の枕を使い、窓際で寝るときにはママに腹巻きを枕にしてもらいます。犬って、みんな枕をするのが好きなんでしょうか。最後の2枚の写真は、朝食を食べ始めたパパから、何かもらえないかと粘り強く待っている様子です。前日、ママから「人間の食べるものはやっぱり龍馬にはあげちゃダメだよ」と叱られてしまったパパは、龍馬の視線を無視して、何もあげませんでした。でも、ママが言うとおり、龍馬が長生きするためにはそれが一番なんです。(2013年3月16日〜17日・土日曜日・朝撮影)

 今朝の龍馬の散歩は2時間コース。強風の中、龍馬は風などちっともお構いなしに、自分のペースで歩きます。途中、いつも遊ぶ野球場で新しい友達と出会いました。でも、相手が男の子だったので、最初は険悪なムード。1歳のオーストラリアンケルピーのピース君です。ピース君は兄貴分の龍馬と遊びたくて仕方ないのですが、龍馬はどうしていいか戸惑っておりました。徐々に慣れましたが。龍馬には女の子の友達はたくさんいるのですが、男の子の友達が少ない。もっと増やしてくれるといいのですが、柴犬のオスは防衛意識がものすごく強いので、難しいのです。恐らく、龍馬としては一緒にいる飼い主の僕を守ろうとしているのでしょう。
 帰り道、いつもの孤独なワンちゃんのそばを通りました。今日は暑いからか、冷たくて気持ちいいコンクリートの上にお座りをしておりました。以前ならものすごい勢いでわんわん吠えられてしまうところですが、最近では縄張り通過を許してくれているようです。でも、表情は寂しそうです。帰宅した龍馬は、遅い朝ご飯を食べてから、いつもの窓際に陣取りました。お昼寝の準備です。昔はカメラの方をなかなか見てくれなかった龍馬ですが、最近ではしっかりとレンズを見つめてくれます。風格が出てきたかな。(2013年3月10日・日曜日・朝撮影)

 今朝の龍馬はサービス精神旺盛でした。きっと、風邪が治ってきたママに対して、サービスしたかったのでしょう。いつもなら、なかなか撮影させてくれないとびっきりの「イヌバウワー」のポーズを大披露。3枚も撮影させてくれました。その後は、ママの枕代わりになってあげる優しさ。最後は「パパ、まだ撮影するの?」という面倒くさそうな表情です。(2013年3月9日・土曜日・朝撮影)

 今朝の散歩への出発も少し遅れてしまったので、龍馬はおしっこを我慢していたようです。散歩に出かけた瞬間から、じゃんじゃんおしっこをしていましたから。今朝は鶴嶺高校の正門脇で友達のウシ君と逢いました。体の模様がウシのようだからウシ君と名付けたのだそうです。ウシ君は龍馬のことが大好きです。いつも龍馬の背中に手をかけて、「おい、元気か?」てな乗りです。龍馬はその大胆な行動にどう対応していいか分からずいつも戸惑うばかり。だから、写真でもあっちゃの方角を向いているんです。
 今朝も、いつもの川沿いの道を通り、大通りに抜けてからコンビニの休憩所に立ち寄りました。僕はそこで一服。龍馬は店内から流れてくる美味しそうな匂いに興味があったようです。なぜ龍馬がコンビニに惹かれるのか妻に訊いてみたところ、義父母と一緒に散歩しているときには、よく義母がコンビニに立ち寄るからではないかとのことでした。お腹がすいているからじゃなかったみたいですね。
 家のすぐ近くまで歩いてくると、いつものワンちゃんが寒そうに丸まっていました。名前はわかりませんが、たぶん男の子だと思います。いつもなら、龍馬と僕を見ると元気よく吠えるのですが、今日は元気なく丸まっています。寒そうでもあり、寂しそうでもあり、何とも言えない気持ちになりました。帰宅した龍馬は、チーズの入った朝ご飯をぺろっと平らげると、ベッドの上でくつろぎモードに入りました。何だか寝ぼけたような顔をしていますね。夕べお風呂に入ったので、胸の毛が真っ白に輝いています。(2013年3月3日・日曜日・朝撮影)

 最近、ケッケ(嘔吐)したりして調子が悪いように見えた龍馬ですが、妻の見るところだと、それは食べ過ぎや体調不良が原因ではなく、ただ単に毛繕いをすることでできた毛玉が喉につっかえてむせただけではないかということでした。現に、龍馬はいたって元気ですし、食欲も旺盛です。龍馬は相変わらずカメラ嫌いで、なかなかカメラと目を合わせてくれません。それに数枚撮影すると、すぐにそっぽを向いてしまいます。かつて、テレビのCMでソフトバンク犬のカイ君と共演できたらいいなあと思ったことがありましたが、カメラ嫌いの龍馬では撮影が成立しませんね。今朝の龍馬は、パパとママが朝食を食べ始めると、いつものように礼儀正しくお座りをして、「僕にも何かちょうだい」を始めましたが、2日前にケッケしたばかりなので、パパの指先に少しだけつけてもらったクリームを舐めて、あきらめました。(2013年3月2日・土曜日・朝撮影)

 夕方近くなってから、龍馬は僕に向かって「ワンッ」と短く吠えました。お水が無いのかと思って確認しましたが、ちゃんとある。すると、考えられるのは小腹が空いてしまったのだろうと思って、おやつの「鶏のささみのチーズばさみ」を5本あげました。最初は遠慮して受け取らなかったので、ベッドの上に5本並べて置くと、龍馬は5本全部を口に入れようと必死です。そりゃ無理だろうと思ってみていると、そのうち5本くわえるのはあきらめて、1本ずつ食べ始めました。全部食べ終わると、実に満足げな表情を見せてくれました。しかも、珍しいことに、カメラに向かってしっかりとポーズを取ってくれたのです。おやつのお礼だったのでしょうかね。(2013年2月24日・日曜日・夕方撮影)

 この日の朝は、散歩から帰ってきてしきりに左の耳を気にしていた龍馬の、耳掃除をしてあげようと思って、僕は綿棒をケースから取り出そうとしました。その瞬間、ケースが手から滑り落ちて綿棒は全てカーペットの上に散乱。イライラしながら全ての綿棒を拾い上げたとき、イライラが絶頂に達した僕は、思わずゴミ箱の上に置いてあった箱を、思いっきりフロアにたたきつけてしまいました。びっくりした龍馬は、おびえてしまってベッドの向こう側の隙間に避難。まだ朝食を食べていなかったのに、なかなか出てきません。仕方なく、チーズのかけらで龍馬を誘い出しました。龍馬はゆっくりと出てきて、何とか朝食を完食。その後は、安心したのか、いつものように窓際に寝そべって寝てしまいました。
 しばらくして、僕がチーズを食べようとすると、龍馬はいきなり起き上がって、僕の目の前にお座りです。写真を撮りながら、小さくちぎったチーズのかけらを上げていたのですが、大きな元のチーズの横に小さくちぎったかけらを置いていたので、龍馬はどちらにしようか迷った挙げ句、もちろん大きい方に口をつけようとしました。そりゃあ、誰だって大きい方がいいに決まってます。
 チーズを食べた後の龍馬は、ベッドの上で毛繕いを始めました。「またパパは僕の写真を撮るの?」と言いたげな、面倒くさそうな顔をしているのが分かります。どうして龍馬は写真が嫌いなんでしょう。フラッシュが眩しいからなんですかねえ。イケメンなんだから、いくら写真に撮られたってちっとも構わないはずなのになあ。(2013年2月24日・日曜日・昼過ぎ撮影)

 朝の散歩から帰ってきた龍馬は、朝食を食べた後、ママに毛布をかけてもらって居眠りを始めました。写真を撮られるのが大嫌いな龍馬ですから、最初は目を開けていたのですが、すぐに寝たふりを開始。そのうち、僕が朝食を食べ始めると、眠っていたはずの龍馬が突然起き出して、僕の前にちょこんと座ったのです。「やっぱり寝たふりだっだんじゃないか…」と思いながらも、食べていた生ハムを龍馬にも分けてあげました。生ハムは普通のハムより塩分が多い。でも、さすがに龍馬は、本能でそのことを察していて、食べ終わるとピチャピチャと音を立てながら、たっぷりお水を飲んだのでした。この後、満足してまた寝始めたのは言うまでもありません。(2013年2月23日・土曜日・朝撮影)

 この日、家に帰ってみると、妻は友達とお茶を飲みに出かけているところでした。部屋はエアコンが効いていて暖かい。そして、龍馬はゆっくりとお留守番をしている…はずだったのですが、また独りぼっちになってしまった悔しさからか、僕が買ってきておいた洗濯ばさみを一つがめて、がりがりと噛んでおりました。ベッドの上で、洗濯ばさみを目の前に置いて、しきりに僕を挑発します。僕が手を出そうとすると、鼻にしわを寄せて唸るのです。龍馬にとってはそれが何よりの楽しみなのでしょう。ずっと一人で寂しい思いをしていたから余計です。いくら洗濯ばさみをつかんで引っ張ってみても、龍馬には勝てっこない。そこで、僕はチーズを持ち出して、龍馬の前で美味しそうに食べて見せました。最初は、洗濯ばさみにしようかそれともチーズにしようか迷っていた龍馬ですが、さすがに大好物のチーズには勝てず、洗濯ばさみを放棄。チーズを食べ終わった後も、まだ自分が洗濯ばさみを確保しているものと勘違いした龍馬は、一生懸命捜索しておりました。ちょっとかわいそうだったかな。でも、カマンベール入りのチーズを食べることができたのだから、我慢してもらいましょう。(2013年2月19日・火曜日・夜撮影)

 最初の4枚の写真は、僕が「買い物に行ってくるからお留守番しててね」と言ったときの龍馬です。しょぼんとしていますね。そして、次の7枚が買い物から帰ってきたときの龍馬です。リビングのドアのガラス越しに龍馬の姿が見えたので、大喜びで迎えてくれるのかと思ったら、僕が修学旅行の引率で生徒と一緒に体験学習で作ってきた扇子をガリガリかじっているではありませんか。よほど寂しかったんだなと思って、強くは叱らずにそのままにしておきました。もちろん扇子には穴が開いてしまった。それも寂しい思いをさせてしまった結果だと思ってあきらめました。ところが、僕は大きな誤解をしていたのです。僕が夕飯を食べ始めると、龍馬が膝の上に手をついて食べ物をねだるので、最初はいつものおねだりかと思って何も気がつかずにいましたが、次の瞬間まだ龍馬に夕食をあげていないことに気付きました。それこそ、本当にかわいそうなことをしてしまった。龍馬が僕の大切な扇子をガリガリかじっていたのは、お腹がすいていたからでした。ごめんね、龍馬。(2013年2月17日・土曜日・夜撮影)